
ママ、だいじょうぶだよ―長男の名言 #04
そのときのこと
朝の支度がうまく進まなくて、少し気持ちが焦っていた。
急がなきゃ、と思えば思うほど、手が止まったり、声が短くなったりする。
自分では、子どもに見せていないつもりだった。
でも、そのときだった。
腰を、ポンポン、と叩かれて、静かに言われた。
「ママ、だいじょうぶだよ」
見せていない、は通用しない
驚いたのは、言葉そのものより、タイミングだった。
泣いているわけでもなく、声を荒げたわけでもない。
それでも、子どもは「いつもと違う」を見逃さない。
表情、動き、間。
大人が無意識に出しているものを、ちゃんと拾っている。
役割が、ふと入れ替わる瞬間
その仕草は、誰かに教わったものじゃない。
ただ、「こうしたらいい」と思ったことを、そのままやっただけ。
でも、その一瞬、立場が少しだけ入れ替わった気がした。
守られる側から、守る側へ。
子どもが、ほんの一歩、大人になったように見えた。
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