
「あとからちゃんと遊ぼうね」と言ってしまった朝
朝は、だいたい眠い
その朝、私はとにかく眠かった。
夜はいつも通り遅く、目覚ましが鳴った瞬間から、頭が重かった。
着替えをして、顔を洗って、「今日を始める」だけで精一杯だった。
「あそぼう」という声
そんなとき、長男が声をかけてきた。
「あそぼう」
たぶん、特別な遊びじゃない。ブロックか、ミニカーか、ほんの数十分で終わるようなことだったと思う。
でも、その一言が、そのときの私には少しだけ重たかった。
邪険にしてしまった瞬間
「あとでね」「もう少し寝たいな」
言葉自体は、きつくなかったと思う。でも、目を合わせなかったし、声にも、余裕はなかった。
長男は、少しだけ間を置いて、「ううん」とだけうなった。
それ以上、何も言わなかった。
ほんの少しの時間だったのに
あとから思う。
あの「遊ぼう」は、一日中続くお願いじゃなかった。
ほんの少し、朝の数分を一緒に過ごしたかっただけだったのかもしれない。
眠さを理由に、私はその時間を、先延ばしにしてしまった。
自分の都合だったな、と思う
長男が悪かったわけじゃない。朝だから仕方なかったわけでもない。
ただ、私のコンディションが悪かった。
それだけのことなのに、「あとで」という言葉で、片づけてしまった。
それでも、覚えておきたい朝
その日は、結局、ちゃんと遊べた。夕方になって、少しだけ時間を取った。
でも、朝のあの瞬間は、戻らない。
この失敗も、叱ったわけじゃないし、大きな事件でもない。
ただ、覚えておきたい朝だった。
つぎ、同じように眠い朝が来たら、せめて目を見て、「今は眠いけど、遊びたい気持ちはうれしい」そう言えたらいいな、と思うし、次はきっと一緒に遊びたい。
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